カナダ、娯楽目的の大麻使用を合法化へ

2018年6月20日

カナダ、娯楽目的の大麻使用を合法化へ

カナダ議会は19日、全国で娯楽目的の大麻使用を認める法案を可決した。

大麻の合法化法案は19日、賛成52反対29の投票結果を得てカナダ議会上院を通過し、合法化に向けた最後のハードルを越えた。法案は大麻の栽培、流通、販売に関する規定。

早ければ9月にも、カナダ人は大麻の合法的購入と使用が可能になる。

同国は主要7カ国(G7)で初めて、娯楽目的の大麻使用を合法化する国となる。

カナダでの大麻所持は1923年に違法となったが、医療目的での大麻使用は2001年に合法化された。

法案は今週中にも、発効に必要な英国王裁可を受ける予定。カナダ政府はその後、法施行の公式な日程を決める。

カナダのジャスティン・トルドー首相は19日夜、「子供たちが大麻を手に入れたり、犯罪者が大麻で利益を手にしたりするのが簡単すぎる状態だ。今日、我々はそれを変える。大麻を合法化し規制する我々の法案がついさっき、上院を通過した。公約は守られた」とツイートした。

しかし複数の団体が、野党・保守党の政治家や先住民族団体と共に懸念の声を挙げ、新法案に反対している。

カナダ政府は各州や準州、地方自治体に対し、新たな大麻市場を整備するために8週間から12週間の準備期間を設ける予定。

産業関係者や警察も、この期間に新たな法的枠組みへの準備をすることになる。

2015年の調査では、カナダ人は大麻に約60億カナダドル(約4975億円)を費やしていると試算された。この市場規模は同国のワイン市場と同規模。

カナダでの大麻合法化はこれからどう進むのか

カナダ人は様々な小売店舗で、認可を受けた生産者が育てた大麻と大麻油を購入できるようになる。

国内のカナダ人は、連邦政府の認可を受けた生産者からインターネット上で大麻を注文することもできるようになる。

成人は公共の場で最大30グラム(1オンス)の乾燥大麻を所有することも合法となる。

食用大麻や大麻を利用した食品は、すぐには購入可能にならないが、法案が発効して1年以内には可能になる予定。法案発効から遅延するのは、政府が製品ごとに個別の規則を設定する期間を設けるためだ。

大麻の購入と使用が合法になる年齢は、連邦法の法案では18歳に定められた。ただ、いくつかの州は合法的な大麻購入と使用の可能年齢を19歳とした。

各州は、大麻の販売方法を定める権限を持つほか、たとえば使用可能地域など、法定範囲内で他の様々な制限を設定する権利も持つ。

しかしカナダの連邦政府は、ブランド表記をほとんど認めず、健康被害への厳しい警告を載せることを定める、標準的なパッケージに関するガイドラインを制定した。また、若者をターゲットにした広告、資金援助を伴う広告、著名人や有名キャラクター、動物などの広告への描写に対する規制もかけられた。

違法なままになる事柄

30グラムより多くの大麻の所持、1家族につき苗木4つより多くの大麻の栽培、認可を受けていない業者からの大麻購入は、どれも違法となる。

罰は厳しいものになる。未成年に大麻を販売した者は、最大14年の禁錮刑を科される可能性がある。

何人かの批判者は、罰が厳しすぎ、未成年への酒類の販売など、同様の法律につりあっていないと指摘している。

反対者は

新法案は、全員から称賛されているわけではない。

保守党のアンドリュー・シーア党首は、法案が大麻を入手しやすくし、大麻使用を一般化するかもしれないと危惧していると述べた。

ケベック州選出のレオ・フーサコス上院議員(保守党)は「この法案が間違いであってほしい。私はこの法案がカナダの次世代にとって破滅的なものになると思う」とツイートした。

指摘される懸念の一つは、大麻所持と使用が合法化される年齢が、政府の作業部会が推奨していた25歳ではなく18歳となったことだ。反対者は、法案が国民の健康に影響を与える可能性についても疑問視している。

一方、先住民の関連団体や政治家は、合法化に関する投票の過程で、先住民社会が十分に相談を受けなかったと表明している。

ジェイン・フィルポット先住民担当相とジネット・プチパ・テイラー保健相は6月初旬、立法過程の遅延をわずかなものにするため、カナダ上院の先住民族委員会委員長と副委員長に、先住民の懸念を伝える詳細な報告書を作成すると約束する書簡を書かなければならなかった。

カナダが合法化に踏み切った理由

この法案は2015年、当時自由党の党首だったトルドー氏が選挙戦で掲げた公約を実現するものだ。

トルドー首相は、違法であるにも関わらずカナダ人は世界で最も大麻使用の多い国民だとして、100年近く続いた大麻使用を違法とする法律の無効化を主張している。

世論調査では何度も、大多数のカナダ人が大麻合法化に賛成だとの結果が出ている。

カナダにおける娯楽目的での大麻使用の合法化という決定は、広く使われている大麻の違法状態を変更するという世界的な傾向を受けてなされた。

ウルグアイは2013年12月、大麻の生産と販売を完全に合法化した最初の国となった。

コロラド州やカリフォルニア州など米国の複数の州も、ここ数年で娯楽目的の大麻使用を合法化している。

カナダ、娯楽目的の大麻使用を合法化へ

参考:BBC – カナダ、娯楽目的の大麻使用を合法化へ

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マリファナ農家、溶岩からの避難を拒否 高価な大麻捨てたくない

2018年6月18日

マリファナ農家、溶岩からの避難を拒否 高価な大麻捨てたくない

米ハワイの医療用大麻農家が、高価な作物を見捨てて火山噴火ゾーンから避難することを拒否した。ロイターが報じた。

デール・アルトマンさんとその孫は、5月3日に噴火をはじめたキラウェア火山付近に住んでいる。彼らは村に残った最後の住人だ。

アルトマンさんによると、栽培している大麻の価格は10万ドル(約1100万円)だとして「だから私たちは避難しない。余りに多くの力をつぎ込んだ。私たちは馬鹿じゃない。全て考えた上だ」と述べた。

アルトマンさんは、家が丘の上にあり安全だと考えている。さらに、家と大麻を捨てると、住む場所も収入もなくなると懸念している。

噴火開始からキラウェア火山は600を超える家屋を破壊。溶岩は2.4ヘクタールのテリトリーに広がった。以前、住人1700人が避難したと発表があった。

参考:SPUTNIK 日本 – マリファナ農家、溶岩からの避難を拒否 高価な大麻捨てたくない

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マリファナ解禁したのに密売人から買うウルグアイの失敗

2018年6月16日

マリファナ解禁したのに密売人から買うウルグアイの失敗
販売開始と同時に、首都モンテビデオのドラッグストアで5グラムを買ったユーザー

<世界に先駆けて全面的に合法化したのに、供給が需要に追い付かない、薬局も売りたがらないなどの計算違いが>

南米の小国ウルグアイは2013年に世界で初めてマリファナの完全合法化に踏み切り、大きな注目を浴びた。だが生産から販売まで全面的に解禁し、当局の管理下に置いたにもかかわらず、麻薬密売組織がいまだに幅を利かせている。2017年からは薬局での販売も始まったが、合法マリファナは今も入手困難で、密売人から買うしかない。

「供給が需要に追いつかない」と、ウルグアイ国家薬物評議会のディエゴ・オリベラ会長は13日にAP通信に語った。「何とかしなければ」

オリベラの推定では、人口350万人のこの国のマリファナ消費量は年間約20〜25トンに及ぶ。

マリファナの購入は登録制で、認可された薬局で月40グラムまで買える。使用者は合法的なルートで買いたいのだが、現状ではそれが難しい。ウルグアイ全土にある薬局はおよそ1200店舗。そのうち認可を取得した薬局は14店舗にすぎない。

薬局が取得を渋るのは理由がある。マリファナは利鞘が少ない上、ストックを置けば強盗にあうリスクがある。さらに9・11同時多発テロ後に施行されたアメリカの愛国法が適用されるリスクもあると、米誌USニューズ&ワールド・レポートが報じている。

アメリカの反テロ法が怖い

米愛国法は国際テロ組織アルカイダなどテロや犯罪組織を取り締まる法律だが、国際金融を通じて麻薬の販売益を洗浄するマネーロンダリング(資金洗浄)も禁止している。ウルグアイの銀行の大半は米銀を介して国際的な取引を行っているため、ウルグアイの小さな薬局の銀行口座が凍結される可能性もゼロではない。

こうした事情が重なり、マリファナを販売する薬局は少なく、販売する場合も現金取引に限られる。

「マリファナを売るか、銀行口座を守るかの二者択一なら、大半の薬局は後者を選ぶ」と、人権団体ラテンアメリカ・ワシントン事務所の薬物政策専門家ジョン・ウォルシュは言う。

米連邦法では今も嗜好用・医療用ともにマリファナは全面的に禁止されている。ただし、全米の29州で医療用マリファナは解禁され、9州と首都ワシントンでは嗜好用も解禁されている。ジェフ・セッションズ米司法長官は、一部の州法がどうあれ、連邦レベルでは規制を緩和する考えはないと厳しい姿勢を示している。

こうしたなか、州法に基づいてマリフアナを使用しても、連邦法で裁かれることがないよう、米上院では超党派の議員立法の動きが進んでおり、コリー・ガードナー(コロラド州選出・共和党)、エリザベス・ウォーレン(マサチューセッツ州選出・民主党)議員らが改正法案をとりまとめている。

この法案には、「マリファナの売買は麻薬取引とみなさない」という規定も盛り込まれている。

セッションズ司法長官との不仲が報じられるドナルド・トランプ米大統領は、この問題でも対決姿勢をむきだしにし、超党派の議員団が改正法案を提出したら、「結局のところ支持することになるだろう」とG7サミット出発前に記者団に語った。

カナダでは医療用マリフアナは既に解禁され、嗜好用についても6月7日に上院が合法化法案を承認。9月には購入可能になる見通しだ。

北米で合法化の動きが進む一方、ウルグアイには合法マリファナが手に入らない状況があることも忘れてはならない。

ウルグアイのある登録ユーザーはAP通信にこうこぼした。「このままでは密売人から買うしかない。どうしろって言うんだ。この制度はゴミだ。合法化の意味がない」

参考:Newsweek – マリファナ解禁したのに密売人から買うウルグアイの失敗

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