2017年6月 のアーカイブ

ウルグアイで来月大麻市販解禁、記者が使用登録

2017年6月28日 水曜日

ウルグアイで来月大麻市販解禁、記者が使用登録

【6月27日 AFP】記者たるもの、ニュースになっているものは現場に足を運んで自ら体験しなければならない。ウルグアイの首都モンテビデオ(Montevideo)に住む私が、地元の郵便局に大麻(マリフアナ)購入のための登録に行ったのも、純粋に職業上の理由からだったと強調しておく。

 カウンターで対応してくれた女性は落ち着かない様子だった。指紋登録では、親指と人さし指のスキャンはうまく行ったが、中指に来て機械が止まってしまった。担当者が装置をいじっている間、私は担当者の背後に貼られたポスターに目をやった。

 そこには郵送が認められていない物品がリストアップされていた。大麻草の葉も含まれていた。ウルグアイでも大多数の国同様、大麻の闇取引は違法だ。ただ大多数の国と違うのは、この国では間もなく薬局で大麻が買えるようになるという点だ。

 大麻使用者登録を済ませた私は、国が認可した合法大麻の購入者として、世界で最初に登録された人々の一員に加わった。

 大麻の購入に不可欠となる、ウルグアイの永住権取得手続きを完了するには何年もかかる可能性もある。だが大麻使用者登録はというと、ものの数分で終わった。切手を買うのと同じくらい簡単だった。

■ムヒカ前大統領が着手

 人口340万人、南米の片隅にあるこの国が、世界に先駆けて最も進歩的な薬事法を施行するに当たり、その最終段階となる大麻の使用者登録が始まったのは先月2日。

 来月には、国が管理する非公開のプランテーションで栽培された大麻の薬局販売が開始される。購入者は指紋による本人認証さえ受ければ、1グラム約145円で週に10グラムまで購入することができる。

 この大麻法は、2013年に当時のホセ・ムヒカ(Jose Mujica)大統領が着手するや否や、世界中で大々的に報じられた。現在81歳、元左翼ゲリラのムヒカ氏は、その清貧な暮らしぶりに加え、中絶や同性婚、大麻使用の合法化といった進歩的な改革で世界中のリベラル派の称賛の的となった。

 ウルグアイでは、大麻の個人使用は1970年から容認されてきた。この新法によりウルグアイ国民には、大麻の自家栽培や愛好家団体の結成などの権利も徐々に認められてきた。

 モンテビデオのあちこちに「栽培店」も登場。しかし薬局での販売要請には長い時間を要した。

 多くの薬局が拒否した。たばこや酒類さえ売っていないのになぜ大麻を置かなければならないのか、というのが反対派の言い分だ。これまでに大麻販売に同意した薬局は全国で16店舗だけだが、当局は来月中に30店舗にまで増やす方針だという。

■大麻入りのお茶も

 新法案が可決された当時、世論調査では国民の3分の2がこの改革に反対していた。

 しかし延々とビーチが続くこのおおらかな国は、私が移り住んだ2014年7月には既に態度を軟化させているという印象を受けた。

 通りに出てまず気付いたことの一つが、辺りにあの独特のにおいが漂っていること。

 市場では大麻の香りのせっけんが売られている。ウルグアイが誇るもう一つのハーブ、マテ茶のメーカーは、大麻入りマテ茶の発売計画も発表している。

 2大ブランドの一つ、「アブエリータ(Abuelita)」の商品ラベルにはほほ笑むおばあちゃんのイラストに、「生きることについて考えるのはもうたくさん、さあ生き始めよう」というキャッチコピーが添えられている。

■誕生日会の「お土産」

 指紋採取が完了すると、担当者から郵便局ロゴ入りの便箋に印刷された登録証明書を受け取った。大麻使用者として確かに登録されたという証しだ。私はその証明書の写真を撮り、フェイスブック(Facebook)上で友人らに見せた。すると2通りの反応が返ってきた。一つは、もうとっくに大麻を使っていると思っていた、というもの。もう一つは、本当に職業上の理由から登録したのかといぶかしむ声だった。

 友人らにとってみれば、どこにでもある話ではない。遠く離れた地にいる彼らは、この国で大麻がどこまで当たり前のものになっているか、認識していない。

 ウルグアイ人の友人の誕生日会に招待されて行ってみたところ、10代の若者らに加え、その親や祖父母らも招かれた席で、大量のビールの横にマリフアナの箱が置かれていた。ご自由にどうぞということだ。世代を問わず、誰もが大麻を吸っていた。

 別のパーティーでは、残り物を持ち帰る袋でも渡すかのように、「お土産」と大麻をもらったこともある。私はたまに付き合いで、夜中に大麻を使う程度だ。自宅に持って帰ったそのお土産の大麻は、こっそり大麻を忍ばせるティーンエージャーのように小箱を見つけてその中にしまっておいた…隠す相手は自分の子どもだが。

 数週間後、娘の乳歯が抜けた。歯の妖精がその歯を取りにやって来て<訳注:欧米の一部諸国には、「歯の妖精」が抜けた歯を取りに来て、硬貨などと交換してくれるという言い伝えがある>、その保管先を探していた私はうってつけの小さな箱を見つけた。…と思ったのもつかの間、箱を開けた途端に鼻を突いた臭いで、子どもの歯のしまい場所にはふさわしくないと悟った。中には大麻が詰まっていた。

■孫と一緒に

 国家大麻規制管理機構(IRCCA)によると、初日に使用者登録をした人は私を含め568人に上ったという。今月4日の時点で、登録者数は3853人。これ以外に、既に登録が済んでいる自家栽培者が6811人、公認の大麻愛好会が59団体ある。

 AFPウルグアイ支局の同僚、マウリシオ・ラブフェッティ(Mauricio Rabuffetti)記者はモンテビデオの繁華街で、真っ先に使用者登録した人々に話を聞いた。

 これまでは闇市場で大麻を購入していたという販売員の女性(26)は、「前より良い、もっと手軽で安全」と歓迎した。闇市場で買った場合、「すごく高い上、どんな代物か分からないから」だという。

 定年退職後だという女性(63)は、初めてマリフアナを勧められたのは息子からで、20年前だったと明かした。当時は「私を殺したいの?」と返答したが、4年前ついに使ってみたという。今では孫と一緒に吸うこともあるといい、「ぜんそくに効くのよ」と話した。

 ウルグアイは、薬物の違法取引抑制を目指し、世界で初めて生産から販売まで大麻の消費に関わる一切を合法化。その一方で、国外から大麻目当ての観光客が押し寄せることには懸念を示している。

「栽培店」の店頭には、大麻法が適用されるのはウルグアイ国民または永住権保持者のみという注意書きが出されている。

 私は幸運にも数か月前、2年の辛抱の後に永住権を取得することができた。そのおかげで実体験が可能となり、皆さんにこのコラムをお届けするに至った。あくまでも、仕事のために払った犠牲なんですよ…!

このコラムは、AFPモンテビデオ支局のカテル・アビバン(Katell Abiven)記者が執筆し、2017年6月12日に配信された英文記事を日本語に翻訳したものです。

ウルグアイで来月大麻市販解禁、記者が使用登録
ウルグアイ首都モンテビデオの国営郵便局で、大麻使用者登録を行う女性(2017年5月2日撮影)

ウルグアイで来月大麻市販解禁、記者が使用登録
ウルグアイ首都モンテビデオで開かれた、マリフアナ支持派の集会の様子(2014年5月撮影)

参考:AFP BB News – 【AFP記者コラム】ウルグアイで来月大麻市販解禁、記者が使用登録「あくまで取材のため!」

「1グラム約145円で週に10グラムまで購入することができる。」
価格設定や使用量も庶民にやさしい!
「あくまで取材のため!」と念を押すこの記者さんが、大麻を経験してどう変わっていくのかも見ものですね~♪

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大麻を規制する米政府の動きが、新たなビジネスチャンスを生みだした

2017年6月27日 火曜日

大麻を規制する米政府の動きが、新たなビジネスチャンスを生みだした

強硬な大麻反対派であるセッションズ米司法長官の動向に、新興の大麻関連企業は神経を尖らせている。コンプライアンス違反などでの摘発が増える可能性が高まるっているからだ。その一方で、大麻企業の法令遵守をサポートするような新たなビジネスが誕生し、「大麻経済圏」が急拡大している。

混沌としたトランプ政権下で、ひとつ確かなことがある。それは、米司法長官のジェフ・セッションズが「大麻嫌い」であるということだ。

かつてアラバマ州選出の上院議員だったセッションズは以前、メンバーが大麻を吸っていることを知るまでクー・クラックス・クラン(KKK)は「OKだ」と冗談を飛ばしたことがある。2016年の上院公聴会では大麻を「危険薬物」と呼んだ。

米連邦法も、セッションズ司法長官と同じ見解を示している。米国では大麻を合法化する州が増えてきているものの、連邦レヴェルではまだ大麻は完全に禁じられており、ヘロインやコカインと同じ分類区分に入れられている。

だが最近では、大麻に反対するのは政治的に悪手だ。2016年11月、米大統領選と同時に一部の州で大麻合法化をめぐる住民投票が実施されたが、合法化への賛成票の割合は、トランプやヒラリーの得票率よりも高かった。

医療用大麻と娯楽用大麻の両方を合法化しているコロラド州では、2015年に大麻業界が地元経済に24億ドルをもたらし、1万8,000人の雇用を生んだという報告もある。筋金入りの保守派であるフロリダ州のリック・スコット知事でさえ、末期患者の医療用大麻使用を合法化する法案を承認した。何らかのかたちで大麻を合法化した29州において、連邦捜査官を派遣して大麻を販売する薬局を強制捜査すれば、有権者を敵に回す可能性があるだろう。

規制のおかげで生まれたビジネスチャンス

共和党は、フロリダの高齢者たちを怒らせようとしているのだろうか? コロラド州を拠点に大麻関連スタートアップのインキュベーターCanopyを運営するマイカ・タップマンは、その可能性は低いと考えている。

タップマンのような大麻関係の起業家が最も心配しているのは、大麻を販売する薬局への露骨な取り締まりではなく、その裏で行われる攻防だ。米労働省や内国歳入庁(IRS)のような監督省庁によって、安全性や環境基準、税金などの取り決めを少しでも破った企業が摘発されるのを恐れているのである。

皮肉なことに、その結果独自のビジネスチャンスが生まれている。たとえば、さまざまな栽培者の大麻の質をテストするFront Range Biosciencesや、大麻関連企業が規制に沿った広告を出すのを助けているAdistryといた企業だ。サプライチェーンを通じた製品のトラッキングや卸売注文の管理、さらには給与処理をサポートするスタートアップもある。おかげで大麻企業は商品の販売に集中できる。

地域や州の規制は、ほとんどの小企業にとって頭痛のタネだ。連邦政府によって禁止されている薬物を取引しているとなれば、なおさらである。売り手が大麻を宣伝できる場所と方法は、法により制限されている。大麻を販売する薬局は、「種から販売まで」すべての大麻製品をトラッキングするよう義務づけられている。従業員への支払いといった単純なことでも、こうした企業にとっては難題だ。連邦法の規制下にある大手銀行は、大麻企業にサーヴィスを提供する給与管理企業と取引できないからである。連邦政府が新たな麻薬規制の導入を決めたら、大麻関連の起業家はサポートが必要になるだろう。そして、それを提供しようというスタートアップが多数出現しつつあるのだ。

「米麻薬取締局(DEA)に追われずに業界に進出する方法は数多くあります。おかげで、仕事がたくさん生まれました」。合法の大麻企業と提携する給与・コンプライアンス管理企業Wurkのキーガン・ピーターソンCEOはそう語る。

ピーターソンのような人々からすれば、大麻を敵視するセッションズは、業界を根底から覆そうとはしていなくとも、業界に目を光らせ続ける意向のように思える。「営業している企業が法に従っているかをチェックするのは間違いないでしょう」とピーターソンは言う。そしてそうした可能性は、急成長する大麻関連のコンプライアンス業界にプラスに働いてきた。

覆されたオバマ政権時代の流れ

現代は、スティーヴ・ディアンジェロが2006年にカリフォルニア州初の大麻販売薬局のひとつ「Harborside Health」を開店したときとは、世界が異なる。ディアンジェロは当時、独自の研究所を開設して大麻の質を管理し、サプライチェーンをまるごとトラッキングできるソフトウェアを開発しなければならなかった。「合法的な大麻企業が使えるリソースは、いまとはまったくちがうのです」と、ディアンジェロは言う。

それでも業界のリーダーたちは、セッションズにそうした前進すらも覆す力があることを知っている。2017年5月中旬にも、米国の現行の麻薬規制方針がいかに一時的なものであるかがわかった。セッションズは連邦検察当局に対して、いま抱えている事件のなかで「最も深刻かつ容易に証明できる犯罪」を追跡するよう、指示したのだ。そうすることで彼は、ドラッグに関して軽犯罪的な違反を行った者に最低量刑を科さない方向に向かっていたオバマ政権時代の流れを、実質的に覆したのである。

大麻業界の未来は、まだかなり流動的だ。さしあたって、そうした不確定要素に備えるために業界ができることはせいぜい、きちんと帳簿をつけることくらいだ。

参考:Wired – 大麻を規制する米政府の動きが、新たなビジネスチャンスを生みだした

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大麻栽培は「エコでオーガニック」志向へ、米国

2017年6月23日 金曜日

大麻栽培は「エコでオーガニック」志向へ、米国

 米国の大麻産業が急成長している。このまま成長を続けると、2021年には売り上げが202億ドルに達する見込みだ。

 現在、大麻産業に携わる人々の多くは、大麻草の栽培が環境に及ぼす影響を抑えるため、エネルギー、水、農薬の使用を控える努力を始めている。米ルイス・アンド・クラーク大学の調査によると、米国で1平方フィート(約0.09平方メートル)の屋内スペースで大麻草を育てると、そのために消費するエネルギー量は病院の同じ広さの4倍以上、商業用ビルの8倍以上、宗教施設の20倍以上になる。しかし、大麻に関する十分な研究がなされていないことと、規制が整っていないことから、産業関係者は難しい立場に立たされている。

 2015年のナショナル ジオグラフィック誌6月号で、英語版編集長のスーザン・ゴールドバーグは、大麻を医療用や嗜好用に合法化する州が増加していると書いた。当時、米国内で大麻を医療用に認めていた州は半分にも達していなかったが、今では29州とワシントンDCで合法化されている。

 だが、ゴールドバーグの以下の引用部分は、当時も今も変わることはない。「一部の州が大麻の規制、販売、課税に前向きに取り組む一方、連邦政府は発展のための研究にも消極的であり、おかげで確かな情報と科学に基づいた選択をしたくても、その知識を持てずにいる人々は増えるばかりだ」

州と連邦政府、大麻の扱いに温度差

 この情報不足は、処方薬や食品と比較して厳格さに欠ける大麻の検査過程にも表れている。効能や微生物増殖を調べる検査は、大麻の全生産量のうち0.01%に対してしか実施されていない。それ以上は必要のない経費と見なして、生産者も検査したがらないのだ。

 大麻に寛容なコロラド州では、生産過程をチェックする目的で、1回の収穫分から1点の検体を採取・検査し、これを1週間ごとに6回行うことが義務付けられているが、それを通過すれば後は1年間検査する必要がない。

 新しい肥料を加えたり、効率性の悪い照明を交換したなど、生産過程に変更があった場合にのみ再検査が必要となる。

 ある検査施設の所有者は匿名で、「THC(テトラヒドロカンナビノール:大麻の主な有効成分)の濃度を水増しするために、検体に手を加える施設もあります」と明かした。

「検査件数が少なく、顧客をつなぎとめておきたいがために、顧客を満足させることに必死になった結果、検査施設の価値が大きく損なわれてしまいました。例えば、夫の所有する栽培施設の大麻を、妻が所有する検査施設で検査するというケースがあっても、州はそれを承知の上で何もしていないのです。医療用大麻の場合、これは問題だと思います」

 この人物はさらに、大麻が他の医薬品や食品と同等の法的扱いを受けていれば、この問題は解決されるかもしれないという。一般的な医薬品や食品は、全製品の1%近くが検査されている。

 連邦政府は、1970年の規制物質法によって、大麻をヘロインやエクスタシーと同じレベルである「スケジュールI」の薬物に指定している。そのため、大学やその他の研究機関は、簡単に研究や検査の許可を取ることができない。

 今年の4月半ば、フロリダ州選出の下院議員マット・ガエッツ氏とダレン・ソト氏が、大麻をスケジュールIIIへ再分類する法案を連邦議会へ提出した。スケジュールIIIは処方鎮痛剤と同じ区分になり、検査機関での検査もはるかに実施しやすくなる。

大麻の「オーガニック認証」めざす動き

 十分な検査がなければ品質管理も難しいが、今できることをやろうと動き始めている生産者もいる。

 エイミー・アンドレ氏は、コロラド州デンバーのダウンタウンで、夫のジョン氏と一緒に「レーグル・サービス」という大麻販売店を経営し、高品質の大麻製品を製造している。コロラドでは、スターバックスとマクドナルドの店舗を合わせた数よりも大麻販売店の方が多いという。

 アンドレ氏は、「オーガニック・カンナビス・アソシエーション」の創立メンバーでもあり(カンナビスは大麻の学名)、自分の店では本人曰く「100%クリーンなカンナビス」しか販売しないというこだわりを持っている。しかし、大麻草は連邦法では合法と認められていないため、米国農務省の公式な有機認証を受けることができない。鶏肉やトウモロコシと同等というわけにはいかないのだ。

 そのため、消費者へ差別化をアピールするのが難しい。「大麻に関しては、全国共通の有機認証が今のところ存在しません」

 オーガニック・カンナビス・アソシエーションは、それを実現させる目的で設立された。

「大麻の有機認証を全国レベルで適用できるようにしたいと考えています。多くの州が、医療用の大麻草の栽培を合法化しようとしているというのに、いまだに有機栽培の基準と認証がないため、消費者も違いを知ることができないのです」

 アンドレ氏は、消費者の大麻購買行動を変えたいと願っている。まずは、大麻への認識を変え、過去の汚名を払拭することだ。そこで、オーガニック食品などを販売する高級スーパー「ホールフーズ」の顧客層をターゲットとする。

 肉や野菜を選ぶ感覚で人々が大麻を認識するようになればと、アンドレ氏は願っている。「食品にはそれぞれ、消費者が期待するうたい文句があるでしょう。魚であれば天然もの、野菜であれば無農薬、鶏肉であれば放し飼い、卵であれば放牧卵といった具合に。今のところ大麻にはそのようなうたい文句がありませんが、私たちはそれを作り出そうとしています。近い将来、買い物客は大麻にもそれを求めるようになると思います」

 6月上旬、オーガニック・カンナビス・アソシエーションは同じ志を持った非営利団体エシカル・カンナビス・アライアンスと合併して、カンナビス・サーティフィケーション・カウンシル(CCC)を設立、独立機関として大麻製品へ「有機栽培」「公正な生産」の認証を与えることを目指す。

「今は、大麻産業が連邦政府の監視を受けないというまれな時期にあります」と、CCC代表に新しく就任したばかりのアシュリー・プリース氏は言う。「営利目的で基準を設けようとした団体は多いですが、どれも倫理的なやり方で行われていません」

 プリ―ス氏は、農務省とヨーロッパの有機基準を基にガイドラインを作成し、技術諮問機関のアドバイスを受けたいとしている。その後、全国的なパイロットプログラムを立ち上げる。

「生産者と加工業者は、倫理的な大麻生産を行わない競合製品との差別化を図ることができます。消費者も、自分の体に取り入れているものが安全でクリーンな製品で、地元の生産者を支えているのだと知り、安心して認証製品を購入することができます」と、プリ―ス氏は言う。

省エネ栽培の追求

 コロラド州とワシントン州の有権者が、2012年に嗜好目的の大麻合法化への道を切り開いて以来、生産者は高いエネルギー代を削減する画期的な方法はないかと模索してきた。2012年の調査で、屋内の医療用大麻栽培がカリフォルニア州の全エネルギー消費の約3%を占めていることがわかった。しかも、調査以来、栽培される土地は急速に拡大している。

 シオバン・デンジャー・ダーウィッシュ氏は、カリフォルニア州ハンボルト郡で15年以上大麻草を栽培している。夫婦で経営する農場は、2016年6月に商業用大麻草栽培の許可証を受けた。州で最初の公式な許可証である。

 ダーウィッシュ氏は、合成肥料や農薬を一切使わず、水の使用も厳しく監視しているという。

「持続可能性とは、運営管理に高い基準を定めることでもあると思っています。私たちは地域社会に対して、生まれたばかりの合法な大麻産業が社会の利益を損なう存在ではなく、貢献しているのだということを知ってもらうために努力しています」と、ダーウィッシュ氏は言う。

 大麻の合法化によって、ダーウィッシュ氏のような地方農家は、これまでのように山の中に隠れて大麻草を栽培する必要がなくなった。それが森林の断片化を防ぎ、最終的な製品への責任を明確にすることにもつながる。さらに、屋外で堂々と栽培すれば、照明の必要もなく、電気の使用を大幅に節約できる。

 エイミー・アンドレ氏のように屋内で栽培する生産者にとって、持続可能な生産にはより多くの機械が必要になり、経費も余計にかかる。アンドレ氏の施設では、技術の進歩に伴って1年から1年半ごとに空調設備を全て交換している。

 大麻草が発育段階にあるときにはLEDライトが使用されるが、つぼみが出てから収穫までの間は、まだ従来の照明を使わなければならない。しかし、施設内の最も広い部分をLEDライトに交換してから、70%のエネルギー代節約になったと、アンドレ氏は言う。

 アンドレ氏を含むデンバーの屋内生産者たちは、生産スペースを市から借り受けている。かつては捨てられ荒廃していた建物を再利用した結果、今ではビジネスが繁栄して周辺地域が活性化し、雇用が生まれている。絶えず行われている建物の改修費用は、テナントが負担している。

 アンドレ氏は言う。「大麻産業は、実質的には2009年にスタートしました。それ以前は、合法的な研究や技術革新が一切できなかったわけです。それがここまで来ることができたのは、人々がそれだけ熱意を持って働きかけていることのあかしです」

参考:National Geographic – 大麻栽培は「エコでオーガニック」志向へ、米国

オーガニック志向の高いオレゴン州と他の合法州を比べると「オーガニック大麻」の定義が異っているのがよくわかります。
とくに、医療用大麻では品質の保持が求められるため、室内など管理可能な場所で雨や虫を防ぎ「クリーン」に育てるのことが、より重要と考えている大麻生産者も多いようです。

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